【現代に問う】伊坂幸太郎『フーガはユーガ』のあらすじ・感想

双子のイラスト(男性)

 

伊坂幸太郎の「フーガはユーガ」が気になっている方「著者・伊坂幸太郎とはどんな方で、「フーガはユーガ」はどんな小説なのか知りたい!あらすじ・感想が知りたい!総称してなんの事を言っているのか知りたい!」

 

こんなお悩みを解決します!

 目次

  1. 著者・伊坂幸太郎とは? そして「フーガはユーガ」はどんな小説なのか?

  2. 「フーガはユーガ」のあらすじ・感想

  3. 総称してなんの事を言っているか

 

1 著者・伊坂幸太郎とは? そして「フーガはユーガ」はどんな小説?

 その① 著者・伊坂幸太郎さんとは?

伊坂幸太郎(いさか・こうたろう)
1971年、千葉県生まれ。2000年『オーデュボンの祈り』で第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、「死神の精度」で第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞および第21回山本周五郎賞を受賞する。他、近著書に『砂漠』『アイネクライネナハトムジーク』『陽気なギャングは三つ数えろ』『サブマリン』『AX アックス』『ホワイトラビット』『クリスマスを探偵と』など多数。 引用:実業之日本社

 その② 「フーガはユーガ」はどんな小説なのか?

伊坂幸太郎史上
もっとも切なく、でも、あたたかい。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、
だけど僕たちは、手強い
双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語

常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。
双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、
そして、彼ら兄弟だけの、
誕生日にだけ起きる不思議な現象、「アレ」のこと――。
ふたりは大切な人々と出会い、
特別な能力を武器に、
邪悪な存在に立ち向かおうとするが……。
文庫版あとがき収録。
本屋大賞ノミネート作品!解説/瀧井朝世 

引用:Amazon

一卵性双生児の双子を題材に、随所に張り巡らされた伏線を回収していく物語構成で伊坂幸太郎節がガンガンに盛り込まれた一作品になっています。双子を扱う小説や作品は、意思疎通・二者間の容姿を用いた作品が多い中、特殊能力という独特な切り口での作品になっており、新しい見解からまた一層面白く読み進められます。
ただ、児童虐待やDVなど重たい題材も扱っているため、苦手な方やつらい経験をされた方はは注意が必要です。

 

2 「フーガはユーガ」のあらすじ・感想

 その① あらすじ

※ここからは、一部ネタバレになる可能性がある為、注意をお願いします。

           ①常盤兄弟の壮絶な過去 そして 常盤兄弟の能力について
           ②ある2人の女性を廻り、起こる事件
           ③始まりにして、終わる衝撃のラスト

「フーガはユーガ」のざっくりとした
あらすじを書くとしたらこの3つですね.。

その② 感想

レビューを一つずつ紹介させていただきます。

双子をめぐる設定は、まさに伊坂ワールドで
各場面・事件のスピーディーな展開はすごく面白いです。
どんどん読み進めます!
終盤はハラハラ・ドキドキだし。
ただ、DVを中心とした背景はリアルで苦しいし、
弱者をいたぶる各事件の設定は辛すぎたり過酷だったりです。
だからこそ、双子の「たたかい」に、読者は「共感」できるのですが。
現実社会が
子どもにとって理不尽すぎたり重すぎたりしますから、
それを何とか打開したい僕らの気持ちを
作品の中で少しでも解き放とうと伊坂さんは頑張ってくれました。
苦い味わいもまた……。。
おススメです。引用:Amazon

2019年3月14日に日本でレビュー済み
伊坂さんの作品に出てくる典型的悪人。
つまり極悪非道で美しい顔をしたサイコパス
このパターンには少し飽きてきた。
そしてその酷い犯罪描写を読むのが辛い。
大好きだけど、もう少し違うパターンを産みだしてほしい。
古い作品の中に住む心優しい犯罪者たちには癒されてきたのだが、現実世界で報道されるいじめや虐待に辟易しているので、しゃべる案山子が懐かしい。 

引用:Amazon

 

ハシビロックの感想は、双子の題材で特殊能力を扱った変わった切り口で、すべての伏線を回収していく点は、やはり伊坂幸太郎さんの特徴で、最後の20ページは疾走感がありとても面白かったです。
一方で、虐待やDVなど現代社会の問題から、他人と比較することで、置かれている境遇が安心でないことさえも、わからなくなったり「やられても、ただで済ませられる相手にやられた(本文から引用)」この一文だけでも恐ろしさが伝わり、深く考えることの出来る作品であった。

3 総称してなんの事を言っているのか?

 「フーガはユーガ」の作品自体の素晴らしさを伝えたいと思いますが、2の感想でも述べたように現代問題として広まってきた児童虐待やDVなどの深刻さを言っていると思います。言葉だけが浅く広まったことで、本当の核の部分が隠れ、知る意欲が無いと知ることは出来ないと思います。要するに新たな言葉や現代で問題になるようなことが出てきた後から、真相や当事者にしかわからない問題を少しずつ、理解していくことの大切さをこの作品を通して伝えていると思いました。


 

 

ぜひ手に取り読んで見て欲しいです!
ここまでご拝読ありがとうございました。
ハシビロックでした。