【この人におすすめ!】『お探し物は図書室まで』のあらすじ・感想

図書館の書士のイラスト

 

青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』が気になる方

「著者・青山美智子さんとはどんな方なのか?そして『お探し物は図書室まで』はどんな小説か知りたい!読んで見たいけど、どういう人に向けて 、何を伝えたいのか気になるなぁ…」

 

 

こんなお悩みを解決します。

 

 目次

  1. 著者・青山美智子さんとは? そして『お探し物は図書室まで』はどんな小説か?
  2. 『お探し物は図書室まで』のあらすじ・感想
  3. 『お探し物は図書室まで』ではどういう人におすすめで、何を伝えたいか?

 

1 著者・青山美智子さんとは?
そして『お探し物は図書室まで』はどんな小説か?

 その① 著者・青山美智子さんとは?

青山 美智子(あおやま みちこ) プロフィール
1970年生まれ、愛知県出身。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞を受賞。続編『月曜日の抹茶カフェ』が第1回けんご大賞、『猫のお告げは樹の下で』が第13回天竜文学賞を受賞(いずれも宝島社)。『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)が2021年本屋大賞2位。『赤と青とエスキース』(PHP研究所)が2022年本屋大賞2位。他の著書に『鎌倉うずまき案内所』(宝島社)など。 引用:宝島社

 

 その② 『お探し物は図書室まで』はどんな小説か?

お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?
人生に悩む人々が、ふとしたきっかけで訪れた小さな図書室。
彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。

仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。「本を探している」と申し出ると「レファレンスは司書さんにどうぞ」と案内してくれます。

狭いレファレンスカウンターの中に体を埋めこみ、ちまちまと毛糸に針を刺して何かを作っている司書さん。本の相談をすると司書さんはレファレンスを始めます。不愛想なのにどうしてだか聞き上手で、相談者は誰にも言えなかった本音や願望を司書さんに話してしまいます。
話を聞いた司書さんは、一風変わった選書をしてくれます。図鑑、絵本、詩集......。

そして選書が終わると、カウンターの下にたくさんある引き出しの中から、小さな毛糸玉のようなものをひとつだけ取り出します。本のリストを印刷した紙と一緒に渡されたのは、羊毛フェルト。「これはなんですか」と相談者が訊ねると、司書さんはぶっきらぼうに答えます。 「本の付録」と――。

自分が本当に「探している物」に気がつき、
明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。
引用:Amazon

2 『お探し物は図書室まで』のあらすじ・感想

 あらすじ


第1章 婦人服売り場で働く、21歳の藤本朋香(ふじもとともか)
第2章 家具メーカーに勤める、35歳の浦瀬涼(うらせりょう)
第3章 雑誌編集であった桐谷夏美(きりたになつみ)
第4章 ニートである菅田浩弥(すだひろや)
第5章 定年退職をして居場所をなくした権野正雄(ごんのまさお)

 

 「何をお探し?」

このフレーズで始まる、図書室司書の小町ゆかり
本を探しに来た、経歴・性別・年齢もバラバラである5人と会話をした後に、目当ての本とは関係なさそうな一冊を紹介する。

さらに付録として、これまた妙な羊毛フェルトを渡すのだった。

5章それぞれに物語が描かれている作品です。

 

 感想

※ここからは、一部ネタバレがある為ご注意おねがいします。

レビューから悪い感想、良い感想を一つずつ紹介します。

レファレンスサービスについてすごく誤解を広めそうな一冊だと思いました。利用者のプライベートに立ち入り(それも頼まれてもいないのに)人生の困りごとに介入するなんて、レファレンスサービスにおいて最もやってはいけないことの1つです。
そんなことをするのなら、その窓口は「レファレンスサービス」と名乗るべきではないと思います。作者さんはレファレンスサービスについてどう勉強されたんだろうか?と唖然としました。

引用:Amazon

心のもやもやが晴れて、心が動き出す、そして、もう一度読み返したくなりました。登場人物がつながっていたから。
読んで良かったのは、人と接することを、シンプルに考えていいんだと思えたこと。複雑に考えすぎてたなーと、心が軽くなりました。

引用:Amazon

 ハシビロックの感想としては、自分自身が望んでいるものが、上手くいかないこともありますし、逆もしかりで望んでいないものから、ふとした所から気づくこともあると理解させる作品になっていると思いました。批判的な事になりますが、現実にはこんな良い司書はいないと思い、「無知の知」ではないですが何事にも関心を持ち、いろんなきっかけを作ることが大切であるとも読み取れました。

 

3 どういう人におすすめか?何を伝えているか

 その① どういう人におすすめか?

作品全体では何かに躓き、何かに悩む人に向けて

第1章 →職場での人間関係に悩む方へ
第2章 →将来にキャリアに悩む方へ
第3章 →出産後の職場復帰やお子さんをもつ女性の方へ
第4章 →好きなものが無く、居場所に困る方へ
第5章 →人生の残りを考え、悩む方へ

 

 その② 何を伝えてたいのか

 その①でも書いたように、なにかに悩み、躓き、助けを求める人は、以外にも自分の足元や、身の回りの環境で思わぬところにあるのだと伝えていると思います。

ですが司書さんの提案や意外な本の紹介はあったとは言えども、一貫して5章とも全て自分から行動したとこから、一歩踏み出すことの大事さも伝えていると思っています。

 


 

 

ここまでご拝読頂き,ありがとうございました。

話の一章ごとに何かを考え、何かのきっかけになる作品になっています。

ぜひ手に取り読んで見てください。

ハシビロックでした。