【今一度過去を振り返る】『噛み合わない会話と、ある過去について』|辻村深月

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『嚙みあわない会話と、ある過去について』が気になっている方

「著者の辻村深月さんはどんな人なの?そしてどうな小説かが気になる!でも『嚙みあわない会話と、ある過去について』のあらすじ・感想も知りたいし、どんな人におすすめなのかも知りたい… 」

 

こんなお悩みを解決します。

 

目次

  1. 著者・辻村深月さんとは?そして『嚙みあわない会話と、ある過去について』はどんな小説なのか?
  2. 『嚙みあわない会話と、ある過去について』あらすじ・感想
  3. 本作品は、誰におすすめしたいか?

 

1 著者・辻村深月さんとは?そして『嚙みあわない会話と、ある過去について』はどんな小説なのか?

 その① 著者・辻村深月さんとは?

著:辻村 深月(ツジムラ ミヅキ)
1980年2月29日生まれ。山梨県出身。千葉大学教育学部卒業。2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞を受賞。2018年には、『かがみの孤城』が第15回本屋大賞で第1位に選ばれた。その他の著作に、『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『ハケンアニメ!』『朝が来る』『傲慢と善良』『琥珀の夏』などがある。
引用:講談社
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000355969

 その②『嚙みあわない会話と、ある過去について』はどんな小説なのか?

あなたの「過去」は、大丈夫?

美しい「思い出」として記憶された日々――。
その裏側に触れたとき、見ていた世界は豹変する。
無自覚な心の内をあぶりだす「鳥肌」必至の傑作短編集!

大学の部活で仲のよかった男友達のナベちゃんが結婚するという。だが、紹介された婚約者はどこかズレていて――。
「ナベちゃんのヨメ」

国民的アイドルになったかつての教え子がやってくる。小学校教諭の美穂は、ある特別な思い出を胸に再会を喜ぶが……。「パッとしない子」

人の心裏を鋭くあばく傑作短編集!
引用:講談社

 

2 『嚙みあわない会話と、ある過去について』あらすじ・感想

 あらすじ
『嚙みあわない会話と、ある過去について』は全4章で構成されています。

第1章 ナベちゃんのヨメ

第2章 パッとしない子

第3章 ママ、はは

第4章 早穂とゆかり

 感想
※ここから一部ネタバレがあるので、ご注意ください!
以下はレビューとして良し悪し一つずつ紹介させていただきます。

辻村さんファンでずっと読んで来ましたが
この作品が始めて、決定的に共感できなかった作品です

特に二部と四部
弱者だった側が、強者に回り
過去の不平と、今の強い立ち位置を武器に、強者(現時点では弱者)に殴りかかる内容でしたが、過去や人となりの掘り下げが少ないせいか、どちらの行為も幼稚に見えました

どちらも加害者になってしまい、一切共感できない

殴られて殴り返しただけの話です

その一切共感できなさも、そこをフォローする文章があれば、作品として成立したかなと思います

暗くて、学生っぽくて
分析屋っぽい内容は好きなので
多めに二つ星をつけますが
他の人の評価が穏便でビックリしています
このくらいの攻撃性って
今や普通なんでしょうか

引用:Amazon

幽霊もゾンビもお化けも出ないホラーです。自分が経験していないはずなのに震えました、責められてる気がして。
いや、でも誰かにそうしてしまったことがあった気がしてしまう丁度の話が詰まってます、
もう一度言います、ホラーです。

引用:Amazon

 

ハシビロックの感想としては、一貫して言えるのは、やった方は覚えていないし、やられた方は覚えているということです。一章ごとに感想を述べるのは、長文になるため一言で表すとしたら”依存 うろ覚え 勘違い 過保護の恐ろしさ”だと思います。
人は誰でも言えない過去や悩みがありながら、生活している。だけどその反面だれかを無意識で傷つけている。
少なからずこの作品を読むことで、該当する人は背筋が凍り、しない人でも今までの行いを振り返ることの出来る作品だと思います。
人には人の乳酸菌ではないですが、人それぞれに感情・個性があるため雁字搦めにならず、作品として扱い、人間らしさを出すことが大切ではないか思いました。

3 本作品は、誰におすすめなのか?

 本作品は、全4章すべてで『過去』について扱っているため、過去に何かしらの心残りがあったり、学生や社会にでて後悔したことや、人に傷つけられた経験がある方に少し共感があると思いますし、周りの環境になく「こういう気持ちになるのだなぁ~」と知識や場面を知るという意味ですべての人にお勧めではないかと私は思います。

 

ここまでご拝読ありがとうございます。

一度自分の過去を振り返りたくなる作品になっております。

以上ハシビロックでした。