【あなたは何に打ち込めるか】『推し、燃ゆ』| 宇佐美りんのあらすじ・感想
著宇佐美りんの『推し、燃ゆ』が気になっている方
「著者宇佐美りんさんとはどんな人で、『推し、燃ゆ』はどんな小説なのか気になる!でもあらすじや感想を知ってから読みたい。「推し」に対しての意見も併せてしりたいなぁ~」
こんなお悩みを解決します。
目次
- 著者・宇佐美りんさんはどんな方?そして『推し、燃ゆ』はどんな小説か?
- 『推し、燃ゆ』のあらすじ・感想
- 時事ニュースを交えて
その① 著者宇佐美りんはどんな方か?
2019年に『かか』で文藝賞を受賞し(遠野遥と同時受賞)、2020年、同作品で三島由紀夫賞を最年少で受賞。第44回野間文芸新人賞候補にも選ばれる。『推し、燃ゆ』で第164回(2020年下半期)芥川龍之介賞受賞。綿矢りさ、金原ひとみに次ぐ、史上3番目の若さでの受賞となった。
引用:Wikipedia
その② 『推し、燃ゆ』はどんな小説か?
【第164回芥川賞受賞作】
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」
朝日、読売、毎日、共同通信、週刊文春、
ダ・ヴィンチ「プラチナ本」他、各紙誌激賞! !三島由紀夫賞最年少受賞の21歳、第二作にして
第164回芥川賞受賞作逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。
引用:河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309029160/
- 価格: 1540 円
- 楽天で詳細を見る
2 『推し、燃ゆ』のあらすじ・感想
あらすじ
「推しが燃えた」
この一文から始まる「推し」と主人公あかりとの物語。
大人気アイドルがファンの子を殴ったことから始まり
幼少期から何をやるにしても上手くいかない主人公あかりが
自分の「推し」とその周りの環境で起こることを
忠実に書き起こされた物語です。
感想
※ここからは、ネタバレが一部あるためご注意下さい!!
まずはレビューの良し悪し一つずつ紹介します。
比喩の仕方が少し気持ち悪いと感じる部分もありました。少し上から目線かな?と感じるところも。
発達障害の主人公ということで、問題や世の中に対する寂しさもあったのだと思いますが、それが感情として響いてきずらかったです。推しに対する愛情みたいなものも、あまり感じることができずでした、、温度がないというか。テーマはいいと思うので、もう少し感情移入できる文章だったら、違ったのかなと思います。
引用:Amazon
アイドルの追っかけをしていたことがあったので、とっつきやすいテーマでした。
自らの存在を削るほど怖いくらいにひたむきで、呪いをかけられたように一人のアイドルを「推す」主人公の姿が自分自身と重なる部分がありました。炎上の内側から推しを見続ける様は見事でした。なぜ好きなのか、それすらも超越して推す・生きるなかで、そこかしこに挟まれる「生きづらさ」の描写が印象的でした。
引用:Amazon
ハシビロックの感想は、2点です。
まず1点目は、『推し』を推し続けるために、時間や仕事を捧げる「あかり」がとても鮮明に描かれている点が印象的でした。自身の持つものを切り捨てることで、アイドルや人物、何かのものを『推す』ために打ち込めることで、自分の存在価値を感じれる所が面白かったです。
次に2点目は、何もかもが出来ないと言われるに少し違和感を覚えました。
覚えれないやできないことばかりが淡々と描かれていますが、”高校に無事に進学”
”バイトに普通に行える点”が上手く出来過ぎだと思いますし、
以前に自分が出来ないこと自体わからない人、その基準に到達できない人もたくさんいるため、とても難しくよく考えさせられる点であると思いました。
上記は最近起きたニュースの一部です。
「男性職員が1億5000万円近くのお金を横領していた」
という内容であるのですが、そのお金の使用用途が『推し、燃ゆ』の主題である、いわゆる「推し」のアイドルに対して使用していたというわけです。
まず根底にある横領は、あってはならないことです。
この報道は、金銭関係のニュースが続いたこともあり、多くの番組で取り上げられたのですが、某お昼の番組で一人のコメンテーターの方が
「横領はいけないことです!ですがこんな大金を使わせるような会社の仕組みやシステム、何か依存・めり込んでしまう要因であるため、考え直す必要があるのではないですかね!」
という意見がありました。
この部分には、いくつか言いたいことがありますが、
『推し、燃ゆ』の作中の一致して共通するのはこうだと思います。
-
主人公のあかりも同様、何が好きではなく、
「推し」というその存在が好きという点 -
”推しを推すときだけあたしは重さから逃れられる(作品9pより)"
などから作品でも現実でも生活の中心、癒し、「推し」そのものに捧げている方が多いという点
「推し」という概念・言葉はありながらも、認知度的にはまだまだだと
コメントなどからもわかります。
『推し、燃ゆ』同様に、今私たちが生きている社会でも主人公のあかりのように
「この人がいるから頑張れる」やある種一つの依存ではありますが、
自分が生きる糧になる・している人がいるということも
忘れてはならないことだと知らせていると思います。
|
ここまでご拝読頂きありがとうございました。
この作品を機に自分の『推し』を見つけてみて下さい!
コメントもお待ちしてます。
ハシビロックでした。